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YJ-005 / 易経

八卦の三爻構造と象

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三本の線で八卦を見分ける

八卦は三本の爻で組まれる八つの小さな卦です。八行の表、1・3・3・1 の分け方、『説卦伝』第七章で、構造・名前・性質・象を分け、各項目がどの章にあるかを確かめます。

要点を先に約7分で読めます

八卦は三本の爻で組まれる八つの小さな卦です。線は陽か陰かの二択で、三本重ねると 2×2×2=8 通り。『説卦伝』が各卦に性質と象を添えます。

  • 三つの位置にそれぞれ陽か陰を置くと、組合せは八つだけ。線は下から数え、上下を逆に読むと震と艮、巽と兌が入れ替わります。
  • 『説卦伝』第七章は八卦に一字ずつ性質を与えます。健・順・動・入・陥・麗・止・説で、吉凶を表す語は含まれません。
  • 乾は天にも、馬にも、首にも、父にもなります。これらの項目は別々の章にあるので、使うときはまず章を明記します。
18秒で確認:三回の問いで一つの卦を特定し、八卦は反対どうしの四対を作り、最後に三つの確認。

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陰爻と陽爻:二種類の線を覚え、下から上へ六本を読む ↗

三本の線が作る、ちょうど八通り

爻の線は二種類で、陽爻は途切れず引いた一本線、陰爻は真ん中に切れ目のある線です。この線を下から三本重ねたものが、八卦の一つになります。

八つの三爻の卦の陰陽表。乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤を一行ずつ並べ、初爻・二爻・三爻が陽か陰かと、対応する自然の象を示す。元の図を開いて拡大する

八卦の一覧:下から数え、切れない線が陽、切れた線が陰。構造の表で、占断ではありません。

各位置で陽か陰かを選び、位置は三つあるので 2×2×2=8 通りです。名前は乾・坤・震・巽・坎・離・艮・兌。表に並ぶのがその八通りで、九つ目はなく、同じ形が二度出ることもありません。線の描き方は陰爻と陽爻で扱います。

一か所尋ねるごとに半分初爻を問う8から4へ二爻を問う4から2へ三爻を問う2から1へ
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一か所尋ねるごとに半分初爻を問う8から4へ二爻を問う4から2へ三爻を問う2から1へ
初爻、二爻、三爻の順に陽か陰かを尋ねると、候補は8から4、2、そして1つに絞られる。

見方を変えると、どの八卦も「陽か陰か」を三回尋ねれば特定できます。初爻を尋ねて八つが四つに、二爻を尋ねて二つに、三爻を尋ねて一つになります。

八つの小さな卦:名前と三本の書き方

三爻の卦を読む決まりは一つだけです。下から数えます。いちばん下が初爻(しょこう)、次が二爻、いちばん上が三爻です。順序を逆にすると、震は艮に、巽は兌になります(乾・坤・坎・離は上下が同じ形なので、逆にしても変わりません)。そのため、どちらの端が初爻かは明記します。

震(雷)123艮(山)123
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震(雷)123艮(山)123
左は震で、初爻が陽、二爻と三爻が陰。右は艮で、三爻が陽、初爻と二爻が陰。

どちらも陽爻一本と陰爻二本ですが、陽爻の位置だけが違います。初爻にあれば震、三爻にあれば艮です。陽爻の位置が変われば、卦の名も変わります。

陰爻の数で分けると、八卦は 1・3・3・1 の四組になります。

三本とも陽乾陰が一本巽離兌陽が一本震坎艮三本とも陰坤組の中は上から、ほかと違う線が初爻・二爻・三爻の順
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三本とも陽乾陰が一本巽離兌陽が一本震坎艮三本とも陰坤組の中は上から、ほかと違う線が初爻・二爻・三爻の順
八卦を四組に分ける:三本とも陽は乾、陰が一本は巽・離・兌、陽が一本は震・坎・艮、三本とも陰は坤。

三つの位置のうち陰爻を置く場所を選ぶ方法は、0 か所なら 1 通り、1 か所なら 3 通り、2 か所なら 3 通り、3 か所なら 1 通りで、合わせて 8 通りです。同じ組の中の違いは、ほかと違う一本が初爻・二爻・三爻のどこにあるかだけです。

一つの卦を読む手順は次のとおりです。

  1. 最下段の線から始める

    最下段が初爻です。三爻まで下から数え、上から下へは読みません。

  2. 切れない線は陽、切れた線は陰

    最下段が切れない線で、その上に切れた線が二本なら「陽陰陰」と書きます。

  3. 最初の表で名前を引く

    「陽陰陰」は震、順序を逆にした「陰陰陽」は艮です。

『説卦伝』第七章:八つの字、八つの性質

三本の書き方は構造で、名前の意味は文章から読みます。『易伝』の『説卦伝』は、一章を使って八卦に一字ずつ性質を与えています。

乾は健(力強く進む)、坤は順(したがう)、震は動(動く)、巽は入(入り込む)、坎は陥(落ち込む)、離は麗(付いて離れない)、艮は止(止まる)、兌は説(よろこぶ)。

『説卦伝』第七章(現代語訳)

八つの字に、吉や凶を表す言葉はありません。第三章は天と地、山と沢、雷と風、水と火を並べ、第十一章が卦ごとに「乾は天、坤は地、震は雷……」と象を挙げます。両方を合わせたのが次の表です。

卦\項性質一般的な意味自然の象乾健力強い、進む天坤順したがう地震動動く、起こる雷巽入入り込む風坎陥落ち込む水離麗付着する火艮止止まる山兌説よろこぶ沢性質は第七章、自然の象は第十一章による
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卦\項性質一般的な意味自然の象乾健力強い、進む天坤順したがう地震動動く、起こる雷巽入入り込む風坎陥落ち込む水離麗付着する火艮止止まる山兌説よろこぶ沢性質は第七章、自然の象は第十一章による
八卦の性質と自然の象:乾は健で天、坤は順で地、震は動で雷、巽は入で風、坎は陥で水、離は麗で火、艮は止で山、兌は説で沢。

表の「一般的な意味」の列は通行の解釈で、『説卦伝』の原文ではありません。全部が陽の乾が「健」、全部が陰の坤が「順」というのは、線の形とよく合います。ほかの六卦について、字の意味を線からどう読み取るかは、本文が一つずつ説明しているわけではありません。

一つの卦に、章ごとの別の象

『説卦伝』は象を一か所にまとめず、いくつかの章に分けて挙げています。

  • 第三章:天と地、山と沢、雷と風、水と火を四対に並べる
  • 第八章:動物
  • 第九章:体
  • 第十章:家族
  • 第十一章:卦ごとにさらに多くの象

乾で見てみます。

乾が出てくる四つの章天第十一章馬第八章首第九章父第十章
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乾が出てくる四つの章天第十一章馬第八章首第九章父第十章
乾が出てくる『説卦伝』の四つの章:第十一章で天、第八章で馬、第九章で首、第十章で父。

四つの項目は並んでいて、互いから導かれるものではありません。乾は天であり、馬であり、首であり、父でもあります。どれを使うかは章の出どころで決まり、どれが正しいかで決まるのではありません。八卦それぞれの動物と体は次のとおりです。

第八章と第九章の列挙

第八章

動物

乾は馬、坤は牛、震は龍、巽は鶏、坎は豚、離は雉、艮は犬、兌は羊

第九章

体

乾は首、坤は腹、震は足、巽は股、坎は耳、離は目、艮は手、兌は口

第十章は家族で語ります。乾は天で父、坤は地で母。残る六卦は「一索」「再索」「三索」で長・中・少に分かれ、震と巽が長男と長女、坎と離が中男と中女、艮と兌が少男と少女です。

乾と坤父と母 · 第十章:乾は天で父、坤は地で母震と巽長男と長女 · 一索:ほかと違う線が初爻坎と離中男と中女 · 再索:ほかと違う線が二爻艮と兌少男と少女 · 三索:ほかと違う線が三爻
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乾と坤父と母 · 第十章:乾は天で父、坤は地で母震と巽長男と長女 · 一索:ほかと違う線が初爻坎と離中男と中女 · 再索:ほかと違う線が二爻艮と兌少男と少女 · 三索:ほかと違う線が三爻
家族の並び:乾坤は父母、震巽は長男長女でほかと違う線が初爻、坎離は中男中女で二爻、艮兌は少男少女で三爻。

本文にあるのは「一索・再索・三索」と男女だけです。三本の形と照らすと確かめられます。陽が一本の震・坎・艮は男、陰が一本の巽・離・兌は女で、ほかと違う線が初爻・二爻・三爻にあることが、長・中・少に対応します。これは図に基づく読み方で、本文が規則として書いているわけではありません。

並べ方の二つの文と、八卦の先

『説卦伝』には、八卦の配置に触れた文が二つあります。第三章は八卦を四組の対にし、第五章は震・巽・離・坤・兌・乾・坎・艮の順に、それぞれの位置を述べます。

第三章四つの対天と地山と沢雷と風水と火第五章順に列挙震・巽離・坤兌・乾坎・艮
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第三章四つの対天と地山と沢雷と風水と火第五章順に列挙震・巽離・坤兌・乾坎・艮
第三章は天と地、山と沢、雷と風、水と火の四対。第五章は震・巽・離・坤・兌・乾・坎・艮の順に並べる。

第三章の対を最初の表で見比べると、乾と坤、震と巽、坎と離、艮と兌は、三本の線がすべて反対です。第五章には方角の説明もあり、「万物は震から出る。震は東の方角」「離は明るいこと。万物が互いに見え合う。南の方角の卦」と述べます。

後世の易の図には、「先天」「後天」と呼ばれる二つの八卦方位図があります。この名前も図も『説卦伝』には見られないので、ここでは扱いません。

三本の卦は、まだ完成形ではありません。『繋辞上伝』第九章は、卦ができあがる過程を述べる中でこう書いています。

十八回の変化を経て卦が成り、八卦は小さな完成である。

『繋辞上伝』第九章(現代語訳)

完全な卦には十八回の変化が要り、三爻の八卦は「小成」にとどまります。次に学ぶのは、二つの三爻の卦が六本の線に重なる仕組みです。

  1. 三本の書き方に慣れる

    陰爻と陽爻に戻り、下から線を読む練習をします。

  2. 二つの卦が六本になる仕組みを見る

    六十四卦で上卦と下卦を学びます。

  3. 六つの位置の意味を読む

    初爻から上爻までの役割は爻位にあります。

読んだあとの疑問

八卦と六十四卦はどういう関係ですか。

八卦は三本、六十四卦は六本の爻でできています。六本の卦は三本の卦を上下に二つ重ねたものと見られ、8×8=64 という数はそこから出ます。重ね方や名前の付き方は六十四卦の記事で扱います。

乾は天で、父で、馬でもあります。どれが正しいのですか。

どれも『説卦伝』の項目で、章が違います。第十一章が天、第十章が父、第八章が馬です。並んだ別々の分類で、競合する答えではないため、使うときはどの章かを示します。

「先天八卦」「後天八卦」とは何ですか。

後世の易学が、八卦の二通りの方位の並べ方につけた呼び名です。名前も図も後世のものです。後世の作図では第三章と第五章の記述がしばしば参照されますが、『説卦伝』自体にはこの二つの図はありません。

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この記事を含む学習ルート

資料・出典

  1. 易傳・說卦:第三、五、七至十一章 ↗
  2. 易傳・繫辭上:第九章 ↗

続けて読む

陰爻と陽爻:二種類の線を覚え、下から上へ六本を読む ↗

六十四卦:上下の卦の組み合わせと、卦名の調べ方 ↗

八卦の取象と連想の境界:丸い陶碗をどう分類するか ↗