八卦の三爻構造と象
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八卦は三本の爻で組まれる八つの小さな卦です。八行の表、1・3・3・1 の分け方、『説卦伝』第七章で、構造・名前・性質・象を分け、各項目がどの章にあるかを確かめます。
要点を先に約7分で読めます
八卦は三本の爻で組まれる八つの小さな卦です。線は陽か陰かの二択で、三本重ねると 2×2×2=8 通り。『説卦伝』が各卦に性質と象を添えます。
- 三つの位置にそれぞれ陽か陰を置くと、組合せは八つだけ。線は下から数え、上下を逆に読むと震と艮、巽と兌が入れ替わります。
- 『説卦伝』第七章は八卦に一字ずつ性質を与えます。健・順・動・入・陥・麗・止・説で、吉凶を表す語は含まれません。
- 乾は天にも、馬にも、首にも、父にもなります。これらの項目は別々の章にあるので、使うときはまず章を明記します。

先に読む
三本の線が作る、ちょうど八通り
爻の線は二種類で、陽爻は途切れず引いた一本線、陰爻は真ん中に切れ目のある線です。この線を下から三本重ねたものが、八卦の一つになります。
八卦の一覧:下から数え、切れない線が陽、切れた線が陰。構造の表で、占断ではありません。
各位置で陽か陰かを選び、位置は三つあるので 2×2×2=8 通りです。名前は乾・坤・震・巽・坎・離・艮・兌。表に並ぶのがその八通りで、九つ目はなく、同じ形が二度出ることもありません。線の描き方は陰爻と陽爻で扱います。
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見方を変えると、どの八卦も「陽か陰か」を三回尋ねれば特定できます。初爻を尋ねて八つが四つに、二爻を尋ねて二つに、三爻を尋ねて一つになります。
八つの小さな卦:名前と三本の書き方
三爻の卦を読む決まりは一つだけです。下から数えます。いちばん下が初爻(しょこう)、次が二爻、いちばん上が三爻です。順序を逆にすると、震は艮に、巽は兌になります(乾・坤・坎・離は上下が同じ形なので、逆にしても変わりません)。そのため、どちらの端が初爻かは明記します。
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どちらも陽爻一本と陰爻二本ですが、陽爻の位置だけが違います。初爻にあれば震、三爻にあれば艮です。陽爻の位置が変われば、卦の名も変わります。
陰爻の数で分けると、八卦は 1・3・3・1 の四組になります。
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三つの位置のうち陰爻を置く場所を選ぶ方法は、0 か所なら 1 通り、1 か所なら 3 通り、2 か所なら 3 通り、3 か所なら 1 通りで、合わせて 8 通りです。同じ組の中の違いは、ほかと違う一本が初爻・二爻・三爻のどこにあるかだけです。
一つの卦を読む手順は次のとおりです。
最下段の線から始める
最下段が初爻です。三爻まで下から数え、上から下へは読みません。
切れない線は陽、切れた線は陰
最下段が切れない線で、その上に切れた線が二本なら「陽陰陰」と書きます。
最初の表で名前を引く
「陽陰陰」は震、順序を逆にした「陰陰陽」は艮です。
『説卦伝』第七章:八つの字、八つの性質
三本の書き方は構造で、名前の意味は文章から読みます。『易伝』の『説卦伝』は、一章を使って八卦に一字ずつ性質を与えています。
乾は健(力強く進む)、坤は順(したがう)、震は動(動く)、巽は入(入り込む)、坎は陥(落ち込む)、離は麗(付いて離れない)、艮は止(止まる)、兌は説(よろこぶ)。
八つの字に、吉や凶を表す言葉はありません。第三章は天と地、山と沢、雷と風、水と火を並べ、第十一章が卦ごとに「乾は天、坤は地、震は雷……」と象を挙げます。両方を合わせたのが次の表です。
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表の「一般的な意味」の列は通行の解釈で、『説卦伝』の原文ではありません。全部が陽の乾が「健」、全部が陰の坤が「順」というのは、線の形とよく合います。ほかの六卦について、字の意味を線からどう読み取るかは、本文が一つずつ説明しているわけではありません。
一つの卦に、章ごとの別の象
『説卦伝』は象を一か所にまとめず、いくつかの章に分けて挙げています。
- 第三章:天と地、山と沢、雷と風、水と火を四対に並べる
- 第八章:動物
- 第九章:体
- 第十章:家族
- 第十一章:卦ごとにさらに多くの象
乾で見てみます。
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四つの項目は並んでいて、互いから導かれるものではありません。乾は天であり、馬であり、首であり、父でもあります。どれを使うかは章の出どころで決まり、どれが正しいかで決まるのではありません。八卦それぞれの動物と体は次のとおりです。
第八章と第九章の列挙
動物
乾は馬、坤は牛、震は龍、巽は鶏、坎は豚、離は雉、艮は犬、兌は羊
体
乾は首、坤は腹、震は足、巽は股、坎は耳、離は目、艮は手、兌は口
第十章は家族で語ります。乾は天で父、坤は地で母。残る六卦は「一索」「再索」「三索」で長・中・少に分かれ、震と巽が長男と長女、坎と離が中男と中女、艮と兌が少男と少女です。
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本文にあるのは「一索・再索・三索」と男女だけです。三本の形と照らすと確かめられます。陽が一本の震・坎・艮は男、陰が一本の巽・離・兌は女で、ほかと違う線が初爻・二爻・三爻にあることが、長・中・少に対応します。これは図に基づく読み方で、本文が規則として書いているわけではありません。
並べ方の二つの文と、八卦の先
『説卦伝』には、八卦の配置に触れた文が二つあります。第三章は八卦を四組の対にし、第五章は震・巽・離・坤・兌・乾・坎・艮の順に、それぞれの位置を述べます。
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第三章の対を最初の表で見比べると、乾と坤、震と巽、坎と離、艮と兌は、三本の線がすべて反対です。第五章には方角の説明もあり、「万物は震から出る。震は東の方角」「離は明るいこと。万物が互いに見え合う。南の方角の卦」と述べます。
後世の易の図には、「先天」「後天」と呼ばれる二つの八卦方位図があります。この名前も図も『説卦伝』には見られないので、ここでは扱いません。
三本の卦は、まだ完成形ではありません。『繋辞上伝』第九章は、卦ができあがる過程を述べる中でこう書いています。
十八回の変化を経て卦が成り、八卦は小さな完成である。
完全な卦には十八回の変化が要り、三爻の八卦は「小成」にとどまります。次に学ぶのは、二つの三爻の卦が六本の線に重なる仕組みです。
読んだあとの疑問
八卦と六十四卦はどういう関係ですか。
八卦は三本、六十四卦は六本の爻でできています。六本の卦は三本の卦を上下に二つ重ねたものと見られ、8×8=64 という数はそこから出ます。重ね方や名前の付き方は六十四卦の記事で扱います。
乾は天で、父で、馬でもあります。どれが正しいのですか。
どれも『説卦伝』の項目で、章が違います。第十一章が天、第十章が父、第八章が馬です。並んだ別々の分類で、競合する答えではないため、使うときはどの章かを示します。
「先天八卦」「後天八卦」とは何ですか。
後世の易学が、八卦の二通りの方位の並べ方につけた呼び名です。名前も図も後世のものです。後世の作図では第三章と第五章の記述がしばしば参照されますが、『説卦伝』自体にはこの二つの図はありません。
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