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HEX-018 / 共通の方法

蠱卦:山の下に風、治めると事

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蠱:甲の前三日、甲の後三日

蠱は第十八卦で、山の下に風があります。卦辞の「甲の三日前、甲の三日後」は十干で数えられ、爻辞は「父の事を治める」から「王侯に仕えず」へ進み、「事」の字は最後の一爻にだけ出てきます。

要点を先に約5分で読めます

序卦伝は蠱を「事」の一字で説明します。卦辞は十干で「甲」の前後三日を数え、六つの爻辞は「治める」の動詞を上九の「王侯に仕えず」まで運びます。

  • 蠱は艮(山)の下に巽(風)が重なる卦で、彖伝は「入って止まる」と言う。随が錯卦であり綜卦でもあり、互卦は帰妹。
  • 卦辞の「甲の三日前、三日後」は十干では辛・壬・癸と乙・丙・丁。彖伝の結び「終われば始まりがある」は、十干が癸から甲へ戻ることに当たる。
  • 「父の事を治める」は三度、「母の事を治める」と「父の事をゆるめる」が一度ずつ。「事」の字が爻辞に出るのは上九だけ。
18秒で、蠱の六爻を見て、甲の前後三日を数え、蠱を読む前の三つの確認を持ち帰ります。

先に読む

六十四卦:上下の卦の組み合わせと、卦名の調べ方 ↗

卦辞と爻辞:全体の言葉か、一本の線の言葉か ↗

山の下に風:まず「事」の字

蠱は第十八卦で、下卦が巽(風)、上卦が艮(山)、象は「山の下に風がある」です。陽爻は第二・三・上位にあり、あとの三本は陰爻。この字は今日では「蠱惑」の語でよく見ますが、序卦伝が卦名に与える説明は一句だけ、「蠱とは事である」です。つまり、処理を待つ事柄のことです。

蠱と随を並べる:左は蠱で、下卦が巽(風)、上卦が艮(山)、陽爻は第二・三・六位。右は随で、下卦が震(雷)、上卦が兌(沢)、陽爻は第一・四・五位。随は蠱の錯卦であり、綜卦でもある。線は下から数える。元の図を開いて拡大する

蠱と随:随は蠱の錯卦であり、綜卦でもある。

上卦:艮(山)止まる下卦:巽(風)入る
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上卦:艮(山)止まる下卦:巽(風)入る
蠱は二層:上に艮(山)、下に巽(風)。山が風を下に押さえている。

蠱を読む前の三つの語

事
序卦伝は「蠱とは事である」と言う。爻辞の「蠱」は、腐敗というより、処理すべき事と読むほうが本文に近い。
巽と艮
説卦伝は巽を「入る」、艮を「止まる」と呼び、彖伝はこの二つを重ねて「入って止まる」と言い表す。入ってから、止まる。
幹(治める)
爻辞に繰り返し出る動詞で、取り仕切る、整える意。「父の事を治める」とは、父の残した事を取り仕切ること。

彖伝は冒頭で「剛が上に上がり、柔が下に降る」と言います。卦の形にも出ていて、一番上の上九が陽爻(剛)、一番下の初六が陰爻(柔)です。

卦辞:甲の三日前、甲の三日後

蠱の卦辞は「大いに通る。大河を渡るのによい。甲の三日前、甲の三日後」です。前の二句は分かりやすく、最後の一句は十干で数えます。

蠱は、剛が上に上がり柔が下に降り、入って止まる。これが蠱である。蠱は大いに通り、天下が治まる。「大河を渡るのによい」とは、行けば事がある、ということ。「甲の三日前、甲の三日後」は、終わればまた始まる、天の運行である。

彖伝・蠱(訳)
甲乙丙丁戊己庚辛壬癸甲一巡の始め十干は輪になる:癸の次はまた甲
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甲乙丙丁戊己庚辛壬癸甲一巡の始め十干は輪になる:癸の次はまた甲
十干を輪にしたもの:甲の前三日は辛・壬・癸、甲の後三日は乙・丙・丁。癸が終われば、甲がまた始まる。

昔の人は日を十干で数え、十字で一巡しました。字面どおり数えると、甲の日の前の三日は辛・壬・癸、後の三日は乙・丙・丁です。彖伝はまず「大河を渡るによい」を「行けば事がある」と説明し、次に最後の句を「終われば始まりがある、天の運行である」と説明します。癸が終わって甲に戻る。一巡が終わり、また一巡が始まる、ということです。

大象:民を奮い立たせ、徳を育てる

蠱の大象は、随の大象と同じように短いものです。

山の下に風がある。これが蠱。君子はこれにならい、民を奮い立たせ、徳を育てる。

大象・蠱(訳)
象:山の下の風上に艮、山下に巽、風風が山に押さえられる君子の行い:二つ民を奮い立たせる徳を育てる
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象:山の下の風上に艮、山下に巽、風風が山に押さえられる君子の行い:二つ民を奮い立たせる徳を育てる
蠱の大象:山の下に風。君子は民を奮い立たせ、徳を育てる。一つは外へ、一つは内へ。

「振」は奮い立たせる、整えるの意に読むのが普通で、「育」は育てることです。象では山が風を押さえ、行いには「振」の字が一つある。風が押さえられているので、人が奮い立たせねばならない、と受け取れます。「徳を育てる」は反対の内側へ向かい、徳を養います。これは一つの読み方で、本文は展開していません。

六つの爻辞:「治める」を重ねて、最後は「仕えず」

六つの爻辞では、「幹(治める)」が四度、「裕(ゆるめる)」と「仕えず」が一度ずつ出ます。

爻位爻辞小象初六父の事を治める亡き父を継ぐ九二母の事を治める中庸の道を得る九三父の事、小さな悔い終には咎なし六四父の事をゆるめる進んでも得ず六五父の事、名誉を得る徳で受け継ぐ上九王侯に仕えない志は手本になる
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爻位爻辞小象初六父の事を治める亡き父を継ぐ九二母の事を治める中庸の道を得る九三父の事、小さな悔い終には咎なし六四父の事をゆるめる進んでも得ず六五父の事、名誉を得る徳で受け継ぐ上九王侯に仕えない志は手本になる
蠱の六つの爻辞と小象:父、母、父、父をゆるめる、父、そして上九の「王侯に仕えず」。

初六は「父の事を治める。子があって、亡き父に咎はない。危ういが、終わりには吉」。「考」は亡き父のこと。この句の区切りには諸説があります。小象は「心が亡き父を受け継ぐ」と言います。九二は「母の事を治める。固く守ってはならない」で、小象は「中庸の道を得ている」。九三は「父の事を治める。小さな悔いはあるが、大きな咎はない」で、小象は「終わりには咎がない」と結びます。

六四は動詞が「裕」に変わり、「父の事をゆるやかにする。進めば恥を見る」。ゆるめれば、進んだところで恥に会うということで、小象は「進んでもまだ得ていない」。六五は「父の事を治める。名誉を用いる」で、これによって称えられ、小象は「徳によって受け継ぐ」。上九は書き方が一変します。「王侯に仕えず、自分の事を気高く保つ」。小象は「志は手本とするに足る」。

随と帰妹:蠱の隣の卦、そして随の後に置かれる理由

蠱の錯卦と綜卦はどちらも随で、その仕組みは随の記事で扱っています。ここでは互卦を見ます。第二〜第四爻を下卦(兌)、第三〜第五爻を上卦(震)とすると、帰妹になります。

蠱123456互卦:帰妹123456
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蠱123456互卦:帰妹123456
蠱とその互卦の帰妹:中の四爻を組み直し、第三・第四爻を二度ずつ使う。

序卦伝が蠱を随の後ろに置く理由は、随う者には必ず事があるからです。

悦んで人に随う者には、必ず事がある。だから蠱が続く。蠱とは事である。

序卦伝(訳)

次の卦は臨で、それは次の記事で扱います。

読んだあとの疑問

「蠱」は、毒虫や惑わすという意味ではないのですか。

それは他の場面でこの字がよく使われる意味です。『周易』の中では、序卦伝が卦名を「蠱とは事である」と一言で説明しており、爻辞も父や母の事を治める話です。まず「事」と読み、毒や惑いを先に思い浮かべる必要はありません。

「甲の三日前、三日後」は、どの日かを選ぶ意味ですか。

本文は甲の日の前三日と後三日と言うだけです。十干の順に数えると、前の三日は辛・壬・癸、後の三日は乙・丙・丁。これが実際の暦の日にどう当たるかは昔から読みが分かれるので、どの読みを取るかを先に示します。

九二は「母の事を治める」のに、なぜ「固く守ってはならない」のですか。

「貞」はここでは固く守ること。この事は変えずに守るのはよくない、という意味です。小象は「中庸の道を得ている」と評し、九二は下卦のちょうど真ん中なので、その点と呼応しています。

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資料・出典

  1. 周易·蠱(Wikisource 中文版:卦辞、爻辞、彖、象) ↗
  2. 说卦传(Wikisource 中文版):巽、入也;艮、止也 ↗
  3. 序卦传(Wikisource 中文版):蠱者事也 ↗

続けて読む

随卦:沢の中の雷、「小子に繋がれ」から「捕らえて縛る」まで ↗

臨卦:沢の上に地、六つの修飾語と「八月に凶」 ↗

六十四卦:上下の卦の組み合わせと、卦名の調べ方 ↗

卦辞と爻辞:全体の言葉か、一本の線の言葉か ↗