ウェイト、マルセイユ、トート
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同じ番号でも、デッキが違えば別のカードのことがあります。並べた照合表、版の記録法、三欄ノートで、RWS・マルセイユ・トートの違いと、デッキを替えたとき書き直す記録を整理します。
要点を先に約5分で読めます
教材は八番を力と言うのに、手元の八番にはAdjustmentと印刷されている。印刷ミスではなく、二つの体系の違いかもしれません。まず自分のデッキの体系を確かめます。
- RWSではVIIIがStrength、XIがJusticeで、これはウェイト自身が説明した配置です。トートの原著はVIII Adjustment、XI Lustと並べます。
- 「マルセイユ」は歴史的な図柄の型の名前で、一人の作品ではありません。調べるときは製作者・復刻・描き直しまで特定します。
- デッキを替えたら「見えるもの」「書かれていること」の欄は書き直し、「自分の連想」はそのまま引き継げません。

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同じ番号、三つのデッキ
教材で「八番は力」と学び、自分のデッキを開くとVIIIにAdjustmentと印刷されている。誰かが間違えたとは限りません。タロットには番号・名称・図像の異なる体系がいくつかあり、教材が説明しているのは手元の一組ではないのかもしれません。
照合の図:並列表示は違いを見るためで、カード同士の一対一の対応を示すものではありません。マルセイユも単一の規格ではありません。
まず、よく出る三つの名前を分けます。同じ種類の名前ではありません。RWSはA. E. ウェイトと画家Pamela Colman Smithの共同制作、マルセイユは歴史的な図柄の型、トートはAleister CrowleyとFrieda Harrisの制作に関わるデッキです。
VIIIとXI:いちばん使いやすい二つの確認点
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ウェイトは『The Pictorial Key to the Tarot』の力の章で、通常は八番に置かれる正義と力を入れ替えたと明記しています。だからRWSではVIIIがStrength、XIがJusticeです。トートの原著の章立てには、VIII AdjustmentとXI Lustが並びます。
日本語では調整、欲望などの訳語が使われますが、調べるときは原語を残しておくと、訳語の違いを別のカードと取り違えずに済みます。
「マルセイユ」は一人の作品ではありません
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フランス国立図書館の解説は、マルセイユ・タロットという名称を、ラテン系のスートをもつ歴史的な図柄の型として扱い、制作もマルセイユだけで行われたわけではないとしています。ですから「ある年にある人が作った」と書くことはできません。
所蔵の古札を論じる教材もあれば、現代の修復版を使う教材もあり、色・印字・細部が入れ替え可能とは限りません。ある札の番号を知りたいなら、その版の札面か、出典をたどれる所蔵画像を見ます。
スートの記号の数・向き・装飾が中心の図柄なら、まずそれを正確に数え、その伝統自身の読み方を探します。RWSの人物場面に慣れていて、その人物のいない別の図で動作を語ってしまうのは、よくある落とし穴です。図にない細部は根拠になりません。
一枚のノート、三つの欄
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デッキを替えたとき、いちばん起こりやすい誤りは、三種類のことを一つの欄に書いてしまうことです。RWSのVIIIのノートが一枚あり、トートのVIIIの新しい一枚を作るなら、次のように進めます。
見えるもの
このカードを改めて見て、実際にある人物・動物・物を書きます。
書かれていること
トートの原著でVIII Adjustmentを調べます。RWSのStrengthの説明は持ち込みません。
自分の連想
自由に書いてよいのですが、後から「このカードの固定の意味」と言い換えてはいけません。
一つ目と二つ目は書き直し、三つ目の連想をそのまま引き継ぐことはできません。図像と事実の区別でも同じ練習ができます。
デッキを替えた後、古い記録をどう残すか
古い記録にはデッキ欄を残す
古いノートは消さず、どのデッキを使ったかを書き添えます。
新しい記録にはデッキ名と版
二つのデッキのキーワードを同じ欄に混ぜません。
比べるのは問い、的中ではない
二回の記録は、どちらが当たったかではなく、それぞれがどんな問いを立てたかで比べます。
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BaZiFlowの単独カード記事はRWSを基準にし、図像の観察、ウェイトの原著、現代の練習を分けて示しています。数札と人物札を読むときも、この範囲を保ってください。一つの体系を学んでから別の体系を比べるほうが、印なしに説明を一冊のノートで混ぜるより、本当の違いが見えやすくなります。
読んだあとの疑問
手元の八番にAdjustmentと印刷されていますが、印刷ミスですか。
おそらく違います。トートの原著がそう並べているためで、八番をStrengthとするのはRWSです。箱や解説書がどの体系を名乗っているかを確かめ、調べる本を決めます。
どちらにもKnightがあるので、対応させて読んでよいですか。
いけません。人物札の行は各デッキの構成員を並べただけです。位置・象徴上の役割・解釈は、それぞれの原典で調べます。対応を論じるなら、根拠となる規則を示す必要があります。
デッキを替えたら、以前のノートは使えませんか。
古い記録として残せますが、デッキ名と版を書き添えます。新しい一枚では最初の二欄を書き直し、二つのデッキのキーワードを混ぜず、どちらが当たったかでデッキの強さを論じることもしません。
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資料・出典
- A. E. Waite, The Pictorial Key to the Tarot (1911), II: VIII Strength ↗
- A. E. Waite and Pamela Colman Smith, The Pictorial Key to the Tarot: contents and card names ↗
- Jude Talbot, BnF: Un tarot qui rebat les cartes – Collections (2026) ↗
- Aleister Crowley, The Book of Thoth (1944): contents, VIII Adjustment, XI Lust, court cards ↗


