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HEX-028 / 共通の方法

大過卦:棟がたわむ、両端が弱く真ん中が重い

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大過:両端の弱い一本の梁

大過は第二十八卦で、真ん中に陽爻が四本、両端に陰爻が一本ずつ、真ん中が重く先が細い大梁の形です。卦辞は棟がたわむと言い、爻辞は枯れ楊から枯れ楊へ進み、頭まで水に沈む渡河で終わります。

要点を先に約6分で読めます

大過は真ん中が重く両端が軽い形で、彖伝はそれをたどり「棟がたわむ、根と先が弱い」と言います。爻辞は、まず白い茅を敷き、真ん中で枯れ楊と棟を二つずつ置き、最後は水が頭を越える渡河で終わります。

  • 大過は兌(沢)の下に巽(風)を重ねた卦。初六と上六が陰爻で、九二から九五はすべて陽爻。彖伝は「大きいものが度を越える」と言い、屋根の大梁にたとえて、棟がたわみ、根と先が弱いとする。
  • 卦辞は「棟がたわむ」のあとで「行くところがあるのがよい、亨る」と言い、彖伝は二つの条件を挙げる。剛が度を越しても中にあること、巽って悦んで進むこと。
  • 中の四つの爻辞は、枯れ楊に芽、棟がたわむ、棟が反る、枯れ楊に花の順で、両端は初六の「白い茅を敷く」と上六の「頭まで沈む渡河」。大象は「独り立って恐れず、世を避けて憂えない」。
18秒で、陽四つを陰が両端から挟む卦の形を見て、中の四爻が左右対称に並ぶ様子を追い、大過を読む前の三つの問いを持ち帰ります。

先に読む

六十四卦:上下の卦の組み合わせと、卦名の調べ方 ↗

卦辞と爻辞:全体の言葉か、一本の線の言葉か ↗

一本の大梁:真ん中に陽四つ、両端に陰一つずつ

大過は第二十八卦です。下卦は巽(風)、上卦は兌(沢)。いちばん下の初六といちばん上の上六が陰爻で、九二から九五の真ん中の四本はすべて陽爻。両端が細く、真ん中が重い形を、彖伝は屋根の大梁にたとえます。「棟がたわむ、根と先が弱いから」。

大過とその互卦の乾を並べる:左は大過で、真ん中の四本が陽爻、いちばん下と上に陰爻が一本ずつ、上卦は兌(沢)、下卦は巽(風)、両端が細く真ん中が重い大梁のような形。右は乾で、六本の陽爻、大過の第二〜第四爻と第三〜第五爻を組み直した互卦。線は下から数える。元の図を開いて拡大する

大過と互卦の乾:大過の真ん中の四本の陽を、第二〜第四爻と第三〜第五爻に組み直すと、それぞれが乾になる。

上卦:兌(沢)悦ぶ下卦:巽(風)入る
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上卦:兌(沢)悦ぶ下卦:巽(風)入る
大過は二層:兌(沢)が上、巽(風)が下。説卦伝では巽は木でもあり、卦の象は沢の水が木を覆う姿になる。

大過に出る三つの語

大過
彖伝は「大きいものが過ぎる」と言います。大きい側が度を越えているということ。大きいとは陽爻、過ぎるは超えること、度を越すことです。
棟がたわむ
棟は屋根のてっぺんを通る大梁で、たわむとは、下へ曲がること。この語は卦辞の冒頭に出て、九三の爻辞にも出ます。九四はこれと反対に、棟が反ると言います。
根と先
根は梁の一方の端、先はもう一方の端。彖伝は、たわむ理由を「根と先が弱い」と言い、卦の形の両端にある陰爻一本ずつに対応します。

説卦伝では、巽は木、兌は沢です。だから大象は「沢が木を沈める」と言います。同じ一つの卦の形を、彖伝は梁として見て、大象は水と木として見ています。

卦辞と彖伝:まず「たわむ」、そして「亨る」

大過の卦辞は一句ちょっとで、「棟がたわむ。行くところがあるのがよい。亨る」です。悪い知らせで始まり、「亨る」で終わります。その間の条件を、彖伝が補います。

大過とは、大きいものが度を越していること。「棟がたわむ」とは、根と先が弱いということ。剛が度を越しているが中にあり、巽って悦んで進む。「行くところがあるのがよい」、そうして亨る。大過という時の意義は大きい。

彖伝・大過(訳)
卦辞棟がたわむ梁が曲がる行く所あり進むのによい亨る通じる彖伝が足す三句根と先が弱い陰が二本剛が中にある九二と九五巽って悦ぶ巽と兌
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卦辞棟がたわむ梁が曲がる行く所あり進むのによい亨る通じる彖伝が足す三句根と先が弱い陰が二本剛が中にある九二と九五巽って悦ぶ巽と兌
卦辞を彖伝と並べる:たわむことは根と先の弱さに、「亨る」は剛が中にあることと、巽って悦んで進むことに対応する。

「根と先が弱い」は卦の形から読めます。真ん中の四本の陽爻が梁の本体で、両端の陰爻が梁の根と先、弱い部分です。「剛が度を越しているが中にある」とは、陽爻は度を越していても、九二と九五がそれぞれ下卦と上卦の中の位置にあるということ。「巽って悦んで進む」は二つの卦の徳で、巽は入り、兌は悦び。この二つがあって進める。彖伝はこうして、冒頭の「たわむ」と結びの「亨る」をつなぎます。

大象:沢が木を沈める、独りで立ち、世を避ける

大象は梁の話をやめ、水と木の話をします。

沢が木を沈める。これが大過。君子はこれにならい、独りで立って恐れず、世を避けて憂えない。

大象・大過(訳)
象:沢が木を沈める上に兌、沢下に巽、木水が木を覆う君子は:二つの「ない」独りで立つ、恐れない世を避ける、憂えない
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象:沢が木を沈める上に兌、沢下に巽、木水が木を覆う君子は:二つの「ない」独りで立つ、恐れない世を避ける、憂えない
大過の大象:沢の水が木を覆う。君子は、独りで立っても恐れず、世を避けても憂えない。

この大象では、君子のすることは二つあり、それぞれの後ろに、打ち消される気持ちが付きます。独りで立つ、恐れない。世を避ける、憂えない。独りで立つのは一人で立っている状態、世を避けるのは世間を離れること。恐れと憂いは、そのどちらの状態にも生じやすい気持ちです。木は水に沈みますが、大象が語るのは沈む木ではなく、立っている人です。「遯」の字は第三十三卦の名でもあります。

六本の爻:枯れ楊、たわむ棟、反る棟、枯れ楊

六つの爻辞は次のように読めます。いちばん下の初六と上六は陰爻で、二つの端。真ん中の四本の陽爻は、対称的な並びを作ります。

爻位爻辞小象初六白い茅を敷く、咎なし柔らかいものが下にある九二枯れ楊に芽、老夫が若い妻を得る、利のないことはない度を越して結ばれる九三棟がたわむ、凶支えを得られない九四棟が反る、吉。ほかに悔い下にたわまない九五枯れ楊に花、老婦が若い夫を得る、咎なく誉れなし長く続かない、恥ずべきこと上六深く渡り頭まで沈む、凶、咎めなし咎められない
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爻位爻辞小象初六白い茅を敷く、咎なし柔らかいものが下にある九二枯れ楊に芽、老夫が若い妻を得る、利のないことはない度を越して結ばれる九三棟がたわむ、凶支えを得られない九四棟が反る、吉。ほかに悔い下にたわまない九五枯れ楊に花、老婦が若い夫を得る、咎なく誉れなし長く続かない、恥ずべきこと上六深く渡り頭まで沈む、凶、咎めなし咎められない
大過の六つの爻辞と小象:真ん中の四本の陽爻は、枯れ楊、たわむ棟、反る棟、枯れ楊で、初六と上六が両端にある。

初六はいちばん下で、ごく小さな動作が書かれます。「白い茅を敷く」。物を置く前に、白い茅を一枚敷く。小象の説明は短く、「柔らかいものが下にある」。上六は最上段で、渡河です。「度を越して渡り、頭まで沈む」。爻辞は「凶」と言い、また「咎めなし」とも言います。

真ん中の四本の並びは、九二が枯れ楊、九三が棟がたわむ、九四が棟が反る、九五が枯れ楊。九二の枯れ楊は芽を出し、九五の枯れ楊は花を咲かせ、並びの両端にあります。その間にあるのは、同じ一本の梁です。九三ではたわんで凶、小象は「支えを得られない」、つまり支えるものがありません。九四では反って吉、小象は「下にたわまない」と言い、最後に「ほかのことがあれば悔い」と続きます。

頤と乾と序卦:大過の二つの隣

頤は大過の錯卦で、両端の陰が陽に、真ん中の四本の陽が陰に替わった姿、つまり口の形です。大過を裏返しても大過のままで、綜卦は自分自身にあたります。第二〜第四爻と第三〜第五爻を取ると、どちらも陽が三本なので、互卦は乾を上下に重ねた形です。

大過123456兌・沢巽・風錯卦:頤123456艮・山震・雷
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大過123456兌・沢巽・風錯卦:頤123456艮・山震・雷
大過と錯卦の頤を並べる:大過は真ん中に陽四つを陰が挟み、頤は両端が陽で間に陰四つ。

序卦伝は、頤から大過へ、養うことと動くことでつなぎます。まず養われなければ動き出せず、「物はいつまでも過ぎたままではいられない」ので、次は坎です。大過はこの二つの関門の間にあり、書かれているのは「過ぎること」です。

読んだあとの疑問

大過の「過」は、過ちの意味ですか。

違います。彖伝は「大きいものが過ぎる」と説明し、この過は、超える、度を越すの意味です。大きいものとは陽爻のことで、この卦では陽が真ん中に四本も並び、普通の割合を超えています。

九二と九五はどちらも老夫・老婦を言いますが、本文はこの組み合わせを良しとしているのですか。

評価は同じではありません。九二は「利のないことはない」、九五は「咎なく誉れなし」で、小象は「どうして長く続こう」「恥ずべきこと」と加えます。二つとも枯れ楊を使いながら、一方は好意的、一方は抑えた評で、一つの賛成としては読めません。

「世を避けて憂えない」は、世間から逃げよという意味ですか。

大象は「独り立って恐れず」と「世を避けて憂えない」を並べます。前は一人で立つこと、後は世を離れること。どちらも落ち着く先は気持ちで、「恐れない」「憂えない」です。「遯」の字は第三十三卦の名でもありますが、混ぜて読む理由にはなりません。

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資料・出典

  1. 周易·大過(Wikisource 中文版:卦辞、爻辞、彖、象) ↗
  2. 说卦传(Wikisource 中文版):巽、入也;兑、说也 ↗
  3. 序卦传(Wikisource 中文版) ↗

続けて読む

頤卦:口の形をした卦と、「顛頤」「拂頤」の養い ↗

坎卦:習坎、重なる険しさと、「心だけが通じる」、「凶」が両端にしかない六つの爻辞 ↗

六十四卦:上下の卦の組み合わせと、卦名の調べ方 ↗

卦辞と爻辞:全体の言葉か、一本の線の言葉か ↗