遷移宮:命宮の真向かい
コンテンツ版 · · 資料・出典
遷移宮は十二宮の第七位で、命宮から六つ先にあります。宮順から対宮と三合を計算し、『全書』巻二「七遷移」の語の使い方、天使と天傷にはさまれる規則、強宮と弱宮の分類表を読みます。
要点を先に約7分で読めます
遷移宮は十二宮の第七位で、命宮から六つ数えたところ、つまり命宮の真向かいに当たります。『紫微斗数全書』巻二は「出外」「在外」「静守」といった語で、これを門の外を扱う宮として書いています。
- 遷移宮は宮順で第7位。対宮は命宮、三合は夫妻宮(第3位)と福徳宮(第11位)で、三つの位置とも宮順を数えれば出ます。
- 巻二「七遷移」の節は24段落。「出外」が18回、「在外」が21回、「静守」は4回、「在家」は2回で、慣れた場所を離れたときの様子に重心があります。
- 巻一「斗数骨髄賦」は福徳・遷移・対宮の体用・三合を一句に並べます。巻二の強宮・弱宮の表は男命と女命で分かれ、遷移を強宮とするのは男命の表だけです。

先に読む
第七位まで数える、命宮の真向かい
命宮から六つ先まで数えると、ちょうど真向かいに着きます。そこが宮順七番目の遷移宮です。
宮順の環:緑が遷移宮、茶が対宮の命宮、紫が三合の夫妻宮と福徳宮。位置関係は宮順から計算したもので、宮順は地支を固定しない。
図の十二の円が宮順です。命宮が第1位、兄弟宮が第2位で、父母宮の第12位まで続きます。遷移宮は第7位で、第1位から六つ離れています。これが「対宮」です。遷移宮から両側へ四つずつ数えると、夫妻宮(第3位)と福徳宮(第11位)に着きます。この二つが三合です。本宮・対宮・二つの三合宮の四つを合わせて読むのが「三方四正」で、範囲の決まりは三方四正とは何かにあります。
書の書きぶり:「出外」だらけの一節
巻二は十二宮を一つずつ取り上げ、それぞれに星の項目を並べます。「七遷移」の節は24段落あり、その中のいくつかの語を数えてみます。
図を拡大 · 横にスクロールして読む
「出外」「在外」を合わせると四十回近く、「在家」「静守」は合わせて十回に届きません。この比率がそのまま節の性格です。この書で遷移宮は、門の外のことを語る位置です。典型的な項目をいくつか見ると、どれも星を一つ挙げ、外にいるときと家にいるときの様子を書いています。
図を拡大 · 横にスクロールして読む
項目の形はそろっています。星を挙げ、「出外」か「在家」のときの様子を述べ、最後に「羊・陀・火・鈴・空・劫が加わるとこうなる」という条件が付くことが多い。17段落がこうした煞星の加会に触れているので、書が見ているのは「同じ宮にほかに誰がいるか」であって、一つの星だけでは決めません。星の組み合わせは、キーワードを積み上げるのではなく、星どうしの関係で読みます。
命宮の向かい側:「対宮の体用」
遷移宮の対宮は命宮なので、二つの宮は互いに照らし合います。『全書』巻一の「斗数骨髄賦」に、遷移と対宮を並べて述べた読み方の一句があります。
まず福徳を見て、次に遷移を詳しく調べる。対宮の体と用を分け、三合の源と流れを定める。
この句は手順を順に並べています。福徳宮を先に見て、次に遷移宮を詳しく見る。対宮どうしの「体」と「用」を分ける。そのうえで三合をたどって源流を定める。「対宮の体用を分ける」は一般的な読み方の指示で、特定の二宮を名指ししてはいません。遷移宮に当てはめれば、その対宮が命宮です。書は「体」と「用」の中身を具体的には書いておらず、読者の手に入るのは作業の順序です。
図を拡大 · 横にスクロールして読む
福徳と遷移は、宮順の上でもちょうど同じ三合の組に入っています。遷移宮に主星がないときは対宮の命宮の星を参照します。これが借星で、方法は空宮と借星にあります。
疾厄宮と交友宮にはさまれる
遷移宮の両隣は疾厄宮(第6位)と交友宮(第8位)です。巻二の「安天傷天使訣」は、この二つの位置に雑曜を一つずつ置きます。天使は疾厄宮、天傷は交友宮(古くは奴僕宮)です。サイトのエンジン(iztro)で盤ごとに確かめても、二つの星はいつもこの二宮に入ります。
図を拡大 · 横にスクロールして読む
そこで書にはこんな一句が出てきます。
身や歳限が、傷と使のあいだにはさまれる。
これは位置の規則です。身宮、または大限や流年がたまたま遷移宮に落ちたとき、天使と天傷の間に「はさまれる」ことになります。書はこの配置について続けて吉凶を述べますが、それは書の見解であり、ここでは位置の決め方だけを記録します。挟まれる位置と向かい合う位置の区別は、対宮・夾宮・会照で整理しています。
強宮でも、支えが要る
巻二の「定十二宮弱強」は、宮を二組に分けます。男命と女命で分け方が違います。
図を拡大 · 横にスクロールして読む
この表は古い一冊の書の分類であり、そのまま今の個人に当てはめるのは適切ではありません。むしろ注目したいのは、同じ宮について書がもう一つ述べていることです。
遷移は強宮ではあるが、なお補佐が要る。吉星が命を照らせば、人の力で貴くなる。
強宮に数えられる遷移宮でも、書は「補佐」を求めています。ほかの星が隣で支えなければ、単独では読めないということです。これは「一つの宮を盤全体から切り離して読まない」という原則と同じです。
命宮から遷移宮まで数える
命宮から数えて第7位が遷移宮。対宮は命宮、三合は第3位と第11位です。
どの「外」を問うのかを書く
移動、環境、引っ越しはそれぞれ別の入口です。引っ越しの住まいは田宅宮でも見ます。
出典を添えて引く
「出外」「静守」は巻二の一節の語で、別の書や流派では語が違うことがあります。
二つの練習
命宮が卯にあるとき、遷移宮はどの地支で、三合の二宮はどこですか。
遷移宮は酉です。宮名は地支と反対向きに並ぶため、夫妻宮は丑、福徳宮は巳。巻三にも「命が卯宮、遷移が酉宮」という例があります。
遷移宮に主星がないとき、対宮の星をそのまま移せばよいですか。
いいえ。まず対宮の命宮の星を参照し、そのうえで遷移宮自身の補佐星や煞星を見ます。借星の条件は空宮の記事にあります。
十二宮全体の役割分担は紫微十二宮はそれぞれ何を扱うかに戻って確かめてください。隣り合う二宮は疾厄宮と交友宮です。
読んだあとの疑問
遷移宮は引っ越しや海外にしか関係しませんか。
宮名に「遷」の字があり、書の節も出外の語が多いのですが、それは伝統的なイメージの取り方です。当サイトでは外の環境、移動、慣れた場を離れたときの関わりとして読みます。引っ越しは分けて問う必要があり、住まいの条件には田宅宮の入口が別にあります。
遷移宮に主星がないときはどうしますか。
十四主星のいない宮を空宮と呼びます。遷移宮の対宮は命宮なので、まず命宮の星を参照するのが通例で、これが借星です。やり方は空宮と借星の記事にあり、対宮の星をそのまま写すわけではありません。
命宮のある地支の向かいが、いつも遷移宮ですか。
そうです。二つの宮は六つ離れ、地支も六つ離れます。書の例では命が卯、遷移が酉です。命宮が動けば遷移宮も動くので、固定の「遷移宮の地支」はありません。
この記事は役に立ちましたか?


