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HEX-058 / 共通の方法

兌卦:悦びはどこから来るか

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兌卦:六つの爻、三組の位置

兌は六十四卦の第五十八卦で、上下とも兌(沢)。彖伝の「剛が中にあり柔が外にある」、大象の「友と講じ習う」、そして六つの爻辞が三爻の卦の中の位置で三組になる様子から、悦びの来し方を読みます。

要点を先に約6分で読めます

兌は「悦ぶ」ことで、それを説明する「説」の字は「話す」にも通じます。同じ三爻の卦が二つ重なるので、六つの爻は二つずつ対になります。一番下の二つは和らぎと相談、真ん中の二つは信、一番上の二つは「来る」と「引く」です。

  • 兌は兌(沢)を二つ重ねた卦。どちらの兌も、陽爻二本の上に陰爻一本。説卦伝は「兌は悦ぶこと」と言い、象には口も含まれる。
  • 彖伝は「剛が中にあり、柔が外にある」と言う。九二・九五が中の陽爻、六三・上六が外の陰爻。大象は「友と講じ習う」で結ばれる。
  • 三爻の卦の中の位置で見ると、三組になる。初九と九四は和らぎと相談、九二と九五は信、六三と上六は「来る」と「引く」。小象は位置に二度ふれる。
18秒で、兌の二本の陰爻が三と上にあること、六つの爻を下・真ん中・上の三組に組むこと、三つの問いを持ち帰ります。

先に読む

六十四卦:上下の卦の組み合わせと、卦名の調べ方 ↗

卦辞と爻辞:全体の言葉か、一本の線の言葉か ↗

沢の上に沢:陰爻は各三爻の卦の一番上

兌は、兌(沢)を二つ重ねた卦です。どちらの兌も、陽爻二本の上に陰爻が一本。下から陽・陽・陰、さらに陽・陽・陰。説卦伝は「兌は悦ぶこと」と言い、象は沢、そして少女で、口も数えます。方位を説くところでは、兌は「まさに秋」で、「万物が悦ぶところ」と言います。

兌とその錯卦の艮を並べる:左は兌で、下から陽・陽・陰・陽・陽・陰、上卦も下卦も兌(沢)。右は艮で、兌のすべての爻の陰陽を入れ替えた陰・陰・陽・陰・陰・陽、上卦も下卦も艮(山)。線は下から数える。元の図を開いて拡大する

兌と錯卦の艮:説卦伝は「艮は止め、兌は悦ばせる」と並べて書いています。

上卦:兌下に陽二本、上に陰一本、沢、悦ぶ下卦:兌下に陽二本、上に陰一本、沢、悦ぶ
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上卦:兌下に陽二本、上に陰一本、沢、悦ぶ下卦:兌下に陽二本、上に陰一本、沢、悦ぶ
兌は二段重ね:上の段に兌(沢)、下の段に兌(沢)。

読む前の三つの言葉

悦ぶ
「兌は悦ぶこと」。同じ字で、話すことも表す。説卦伝は兌の象に口を数えており、伝統的にはこの二つの意味を結びつけて読むことが多いが、説卦伝自身はそう説明していない。
沢
水がたまった窪地。説卦伝は兌に、沢・少女・口を当てる。
三爻の卦の中の位置
兌の上下の三爻の卦はまったく同じなので、どの爻にも同じ位置の相方がいる。初と四、二と五、三と上。

卦辞と彖伝:剛が中にあり、柔が外にある

兌の卦辞は三字だけ、「通る。正しさを守るのによい。」彖伝はまず卦名を「悦ぶこと」と説明し、続けて卦の形から、どんな悦びなのかを述べます。

兌とは悦ぶこと。剛が中にあって柔が外にあり、悦んで正しさを守るのでよく、そのため天に従い、人に応える。悦びを先に立てて民を導けば、民は労苦を忘れる。悦んで難に立ち向かえば、民は死を忘れる。悦びの働きの大きさよ、民は励まされるのだ。

彖伝・兌(訳)
剛は中、柔は外二・五は中、三・上は外悦んで正しく天に従い、人に応える先に立て、難に向かう労も死も忘れる
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剛は中、柔は外二・五は中、三・上は外悦んで正しく天に従い、人に応える先に立て、難に向かう労も死も忘れる
彖伝の三段:九二・九五の剛が中、六三・上六の柔が外にある、悦んで正しさを守れば天に従い人に応える、悦びが先に立ち難に向かえば民は労も死も忘れる。

「剛が中にあり、柔が外にある」は、図を見ればすぐ分かります。陽爻の九二と九五は、それぞれの三爻の卦の真ん中の爻。陰爻の六三と上六は、それぞれの三爻の卦の一番上で、つまり一番外側です。そのあとの言葉は、悦びを人々の中に広げます。悦びが先に立てば民は労を忘れ、悦んで難に向かえば民は死を忘れる。最後の「悦びの働きの大きさよ」は、悦びが人を励ますことへの感嘆です。

大象:沢が連なる、友と講じ習う

兌の大象はこうです。

沢が連なる、これが兌。君子はこれにならい、友と講じ合い、習う。

象伝・兌(訳)

「沢が連なる」とは、二つの沢が並んでいること。伝統的には、二つの水がつながって、互いにうるおす姿と読まれます。君子がここから得る行いが「友と講じ習う」。一緒に語り合い、一緒に復習すること。

象:連なる沢上も下も兌二つの水がつながる君子は:友と講じ習う講:道理を語り合う習:繰り返し学ぶ一人ではなく、一緒に
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象:連なる沢上も下も兌二つの水がつながる君子は:友と講じ習う講:道理を語り合う習:繰り返し学ぶ一人ではなく、一緒に
兌の大象:先に二つの沢が連なる象、次に君子の行い。友と語り合い、学び直す。

彖伝は卦名を「悦ぶ」と解きますが、大象はそれを「講じ習う」に落とします。ここでの悦びは、語り合い、学び合うことから来るもので、一人きりの喜びは書かれていません。

六つの爻:同じ三爻の卦が二つ、だから三組

兌は上卦と下卦がまったく同じなので、六つの爻を、それぞれの三爻の卦の中での位置で組にできます。一番下の初九と九四、真ん中の九二と九五、一番上の六三と上六です。

位置下卦上卦一番下初九:和らぐ悦び、吉九四:悦びを相談する、まだ安らがない、喜び真ん中九二:信による悦び、吉九五:剥ぐものを信じる、危うい一番上六三:来る悦び、凶上六:引く悦び
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位置下卦上卦一番下初九:和らぐ悦び、吉九四:悦びを相談する、まだ安らがない、喜び真ん中九二:信による悦び、吉九五:剥ぐものを信じる、危うい一番上六三:来る悦び、凶上六:引く悦び
兌の六つの爻を三爻の卦の中の位置で三組にする:一番下は和らぎと相談、真ん中は信と剥を信じること、一番上は来るのと引くの。

一番下の組は、悦びの起こり方を書きます。初九は「和らいだ悦び、吉」。小象は「行いに疑いがない」と評します。九四は「悦びを相談する、まだ安らがない」。商は相談で、安らぎはまだ来ていません。続く「介疾有喜」は、伝統的には、小さな病を遠ざければ喜びがある、と読まれ、小象は「めでたいことがある」と言います。

真ん中の組には、どちらも「孚」、つまり信の字があります。九二は「信による悦び、吉。悔いは消える」、小象は「志が信じられる」。九五は「剥ぐものを信じる、危うい」。小象は位が正しく当たっていると言うので、問題は位置ではなく、信じる相手です。伝統的には、剥ぐものを陽を削る陰と読み、この卦では九五の真上が上六です。

一番上の組は、どちらも陰爻で、どちらも外側です。六三は「向こうから来る悦び、凶」。悦びが自分からやって来ること。小象は「位が当たっていない」と言い、陰爻が第三位(陽の位)にあります。上六はたった二字、「引く悦び」。悦びを引き込むことで、吉とも凶とも書かれず、小象は「まだ輝いていない」と評します。

三組を通して読むと、一番下は和らぎと相談、真ん中は信、一番上は来られ、引かれる姿です。説卦伝で兌は口。和らぎも、相談も、信も、人と人のあいだで交わされることです。

巽・艮・家人:兌の隣の卦と、巽のあとに置かれる理由

兌には近い卦が三つあります。錯卦は艮で、冒頭の図に描いてあります。上下を逆さにすると巽になり、これが綜卦。真ん中の四本(第二〜五爻)を組み直すと互卦の家人で、下が離(陽・陰・陽)、上が巽(陰・陽・陽)です。

綜卦:巽123456互卦:家人123456
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綜卦:巽123456互卦:家人123456
兌の綜卦の巽と互卦の家人を並べる:巽は兌を逆さにしたもの、家人は兌の内側の四本の爻から作った卦。

兌の陰爻は、上下どちらの三爻でも一番上に来ます。図をひっくり返すと、その二本は初と四に移り、巽になります。序卦伝での兌は、巽のあと、渙の前です。

入ってから悦ぶ。だから兌が続く。兌とは悦ぶこと。

序卦伝(訳)

まず入り、それから悦ぶ。もう一段先では、序卦伝は「悦んだ後に散る」と言って渙につなぎます。雑卦伝には、兌と巽を並べた一文もあります。

兌は現れ、巽は伏す。

雑卦伝(訳)

兌は現れるほう、巽は伏すほう。説卦伝には、錯卦の艮と兌を対にした一句もあります。艮は止め、兌は悦ばせる。

読んだあとの疑問

兌卦の「悦ぶ」は、話すことでもあるのですか。

兌を説明する「説」の字は、悦ぶことと話すことの両方を表します。説卦伝は「兌は悦ぶこと」と言い、秋の「万物が悦ぶところ」とも言い、象に口も数えています。二つの意味を結びつけて読むのは伝統的な読み方で、原文がそう説明しているわけではありません。

九五は位が正しいのに、なぜ「危うい」なのですか。

小象は「位が正しく当たっている」と言うので、問題は位置ではありません。危ういのは「剥ぐものを信じる」こと。伝統的には、剥ぐものを陽を削る陰と読み、図の九五の真上には、まさに上六があります。

兌と巽はどういう関係ですか。

互いに綜卦です。兌を上下逆にすると巽になります。序卦伝は「入って、それから悦ぶ」とつなぎ、雑卦伝には別に一文があって、兌は現れ、巽は伏す、と言います。

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資料・出典

  1. 周易·兌(Wikisource 中文版:卦辞、爻辞、彖、象) ↗
  2. 说卦传(Wikisource 中文版):兑说也、兑为泽为口舌、艮以止之兑以说之 ↗
  3. 序卦传(Wikisource 中文版) ↗
  4. 杂卦传(Wikisource 中文版) ↗

続けて読む

巽卦:風の上に風、「寝台の下」が二度出てくる ↗

渙卦:水の上を風が行く、「渙」のあとに散るもの ↗

六十四卦:上下の卦の組み合わせと、卦名の調べ方 ↗

卦辞と爻辞:全体の言葉か、一本の線の言葉か ↗